腰痛を予防するために

妊娠(にんしん)中期(ちゅうき)に入る(はいる)と、大きく(おおきく)なったおなかを支える(ささえる)ために、背骨(せぼね)が反り返っ(そりかえっ)たカーブになり、腰(こし)に負担(ふたん)がかかりやすくなります。また、ホルモンの影響(えいきょう)で、背骨(せぼね)や骨盤(こつばん)の関節(かんせつ)がゆるみ、体(からだ)の重み(おもみ)を支える(ささえる)力(ちから)が弱く(よわく)なっていることも腰痛(ようつう)の原因(げんいん)になります。妊娠(にんしん)にともなう生理的(せいりてき)な変化(へんか)なので、残念(ざんねん)ながら、産後(さんご)まで腰痛(ようつう)がすっきり解消(かいしょう)されることはありません。むしろ、これからさらにおなかが大きく(おおきく)なるので、痛み(いたみ)が増す(ます)ことがあります。そこで今の(いまの)うちから正しい(ただしい)姿勢(しせい)を保ち(たもち)、適度(てきど)な運動(うんどう)で血行(けっこう)をうながして、腰(こし)への負担(ふたん)をできるだけ減らす(へらす)ようにしましょう。長時間(ちょうじかん)、同じ(おなじ)姿勢(しせい)を続ける(つづける)のは避け(よけ)、疲れ(つかれ)たら横(よこ)になって休む(やすむ)ことも大切(たいせつ)。妊娠中(にんしんちゅう)も仕事(しごと)を続け(つづけ)ているママはなかなか横(よこ)になるのは難しい(むずかしい)ですが、上司(じょうし)に相談(そうだん)して休憩(きゅうけい)を小分け(こわけ)にしてとるなど、無理(むり)のないかたちで働け(はたらけ)るといいですね。楽(らく)な姿勢(しせい)でも痛み(いたみ)が続く(つづく)ときは、椎間板(ついかんばん)ヘルニアなど他の病気(ほかのびょうき)の心配(しんぱい)があるので、お医者(いしゃ)さんに相談(そうだん)しましょう。腰痛(ようつう)をひどくさせないための日常(にちじょう)生活(せいかつ)でのいくつかの注意点(ちゅういてん)を以下(いか)に挙げて(あげて)おきます。●料理(りょうり)のとき…立ち続け(たちつづけ)ず、時々(ときどき)いすに座っ(すわっ)て休ん(やすん)だり、低い(ひくい)台(だい)に片足(かたあし)を交互(こうご)に乗せる(のせる)と筋肉(きんにく)の緊張(きんちょう)がやわらぎます。●掃除(そうじ)のとき…掃除機(そうじき)は柄(え)の長さ(ながさ)を調節(ちょうせつ)して片手(かたて)で持つ(もつ)と、背筋(せすじ)が伸び(のび)て腰(こし)が楽(らく)になります。●いすに座る(すわる)とき…背もたれ(せもたれ)に背(せ)をつけ、深く(ふかく)腰掛け(こしかけ)ます。●階段(かいだん)の上り下り(のぼりおり)…猫背(ねこぜ)にならないよう背筋(せすじ)を伸ばし(のばし)、重心(じゅうしん)を片足(かたあし)にしっかり乗せ(のせ)てから、もう一方(いっぽう)の足(あし)を動かし(うごかし)てください。●床(ゆか)に座る(すわる)とき…アイロンがけなど、床(ゆか)に座る(すわる)ときも、台(だい)の高さ(たかさ)を調節(ちょうせつ)してまっすぐな姿勢(しせい)を保っ(たもっ)てください。また、ネコのようによつ這い(はい)の姿勢(しせい)で背中(せなか)を丸め(まるめ)たり背骨(せぼね)を反らし(そらし)たりを繰り返す(くりかえす)ストレッチや、仰向け(あおむけ)に寝(ね)て両ひざ(りょうひざ)を立て(たて)、握りこぶし(にぎりこぶし)で腰(こし)の気持ちよい(きもちよい)部分(ぶぶん)を押し(おし)ながら両ひざ(りょうひざ)を左右(さゆう)交互(こうご)に倒し(たおし)て腰(こし)をひねる体操(たいそう)も、腰痛(ようつう)をやわらげる効果(こうか)があります。

妊娠

妊娠中期に入ると、大きくなったおなかを支えるために、背骨が反り返ったカーブになり、腰に負担がかかりやすくなります。

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